岡　山

背後には緑濃い山、 眼下には遥かな眺望。

プランの軸となったのは南面の眺望。小高い斜面の上の土地は、床に座っていても遠方まで視線が抜ける。また外観もロケーションの魅力を生かすように、東西に長くゆったりと建物を構え、美しい和瓦の大屋根を掛けた。北東面にある客間や子ども部屋は、窓のすぐ外に裏山の木々が映る。緑色はソファや照明といったインテリアにもさりげなく取り入れられ、自然と調和した心癒やされる住まいがつくられた。わずかな隙間もつくらない高精度な施工によって気密を保つとともに、自然の風や光を最大限に生かしたパッシブデザインで「ゼロエネルギー」を実現。建物内で上下の温度差が少ないため、冷暖房効率が良いことも平屋のメリットだといい、夏も冬も最低限の空調で家じゅう心地よい温湿度。仕事に家事にと日常は慌ただしいが、家に帰ればほっとやすらぐ居場所があり、身も心も穏やかにほぐれていく。