田舎の原風景を思わせる、自然豊かな街、防府市。周囲を青々と茂る田園に囲まれた平屋建ては、稲の色を投影したかのような爽やかなグリーンをまとった外観が目を引く。この、のどかな風景を最大限に生かせるよう、リビングや寝室から豊かな自然の景色を望めるL字型のプランが採用された。「素材にこだわった木の家に憧れていたんです」と話すUさまが家づくりを託したのは、良質な素材を厳選し、適材適所に生かす「藤本工務店」。完成見学会で訪れた見事な木づかいの家に惹かれたと同時に、「藤本専務の何でも要望に応えてくれる人柄も決め手でした」と当時を振り返る。室内の壁は全て漆喰、ダイニングテーブルの天板やテレビ背面の壁はモールテックスを使い、左官が丁寧に仕上げた。梁はオーク、床は足触りの良いナラ材を張り、多種多様な素材を織り交ぜながら、ご夫婦が希望していたナチュラルな空間がかなえられた。素材使いだけでなく、使い勝手の良い造作家具もこの家の魅力の一つ。厚さ5mmという、ぜいたくに使用したステンレス天板が印象的な造作キッチンは、ご夫婦念願の「ミーレ」の食洗器を搭載し、機能面も充実。リビングから将来の子ども部屋へと続く廊下の壁一面に配した本棚や、ウォークインクローゼットの収納棚など、日々の暮らしを豊かにする造作アイテムであふれる。素材本来が持つ美しい表情を、左官や大工といった職人技でさらに引き立てられた住まいとなった。 家の完成とともに犬を家族として迎え入れた。リビングの一角にある土間空間で愛犬がおもちゃで遊ぶ姿に穏やかな表情を浮かべるご夫婦。その視線の先には、心を和ませる雄大な景色がどこまでも続いている。
建築実例データ | |
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私たちは、住む人の生命と健康を守り、「10年後は10年の顔」と考えて、流行を追わずとも古さを感じさせず、時とともに愛着が深まっていくような住まいづくりをいたします。年月を経るごとに骨董品のように味わい深くなる家を腕に自信のある自社大工がかなえます。
専務取締役 藤本 一輝